2024年2月22日のじゅん散歩は西馬込。
馬込文士村のあった町を散歩しました。
私も何度か散歩しましたが、文士の旧宅跡の看板を見ながら、ゆるやかな坂道を歩くのは最高でした。
じゅん散歩のお散歩の様子をリポートし、後半では私が歩いた馬込散歩についても書いてみます。
じゅん散歩 西馬込 龍子(りゅうし)記念館
番組は、龍子記念館からスタート。
「川端龍子さんという高名な日本画家の美術館ですね」
館内に入った高田純次さん、「渦潮」という巨大な絵に感心します。
「これは龍の絵ですね。すばらしい」
龍子記念館は、川端龍子の作品140点を所蔵。
昭和初期、日本画は床の間に飾られる掛け軸にすることが多かったが、川端龍子の作品はその常識をくつがえす大きなもの。横山大観とならぶ大家で、浅草寺本堂など有名寺院の天井も描きました。
美術館の木村拓哉さん((SMAPじゃない!)の案内で、絵を見て回ります。
この美術館は、川端龍子本人が設計したもの。
次に見た絵「御来迎(ごらいごう)」も、ギリシャ神話の影響を受け、それまでの日本画では描かれなかった絵に挑戦している。「龍子は日本画界の風雲児だったんです」
絵の大きさといい、テーマといい、新しい時代を切り開く人だったようです。
龍子記念館の向かいの龍子公園には、旧宅とアトリエが保存されているそうです
じゅん散歩で解説していた木村さんは、大田区立龍子記念館のYOUTUBEで御来迎を解説しています。
龍子か70代で富士山に登頂し、そこで盟友河合玉堂の訃報を受け取ったエピソードが紹介されていて、この絵の描かれた背景を知ることができます。
じゅん散歩 西馬込のニンジンまんじゅう 御菓子司 わたなべ
高田純次さんは、桜並木のある通りを歩きます。
「こっちは商店街かな」
馬込文士村商店会のタイルが敷かれた町を歩きます。
和菓子屋の店先で「馬込三寸人参まんじゅう」の貼り紙をみて、御菓子司 わたなべの店内に。
見せてもらった「馬込三寸人参まんじゅう」はころっとしたかわいいお饅頭。このニンジンの写真も見ます。
「おれ、ニンジン好きじゃないんだけど」といいながら口にした高田さんですが
「白あんがう美味ね、白あんの中ににんじんがはいってるんだね。人参を一緒に食べたらいいんじゃない?」と絶賛。
文士村まんじゅうは定番商品です。
店主さんが一番自分で食べたいのは、チョコレートまんじゅう。こちらは、季節商品です。
この店には、三島由紀夫さんが来たこともあるそう。
店内に飾った馬込村文士マップは、御菓子司 わたなべのご主人も製作に関わりました。
御菓子司 わたなべが、地元の江戸伝統野菜である馬込大太三寸人参(まごめおおぶとさんずんにんじん)を使って作った馬込三寸人参まんじゅうは、おおたのお土産100選にも選ばれています。
西馬込さんぽ 大田区郷土博物館
私へいあらんが西馬込を散歩したきっかけは、2022年秋に大田区郷土博物館で行われた「大勾玉展」でした。会期中に、展示が評判を呼び、最後の方で大盛況になった展示でした。
文士の情報がぎゅっと詰まっている大田区郷土博物館では、2024年2月現在、企画展「花香る おおたの梅林~愛でられる花々~」を開催中です。
江戸時代には「梅の木村」と称されるほど梅の名所として知られた蒲田と、とりわけにぎわった「蒲田梅屋敷」が特集されています。「池上梅園」についても特集されています。まさに梅の時期2月にぴったりですが、今回の放送では訪問しませんでした。
大田区郷土博物館からスタートすると、馬込のことが頭にはいりますし、いろいろなマップが手にはいります。
道がぐにゃぐにゃで、文士の数も多い西馬込では、もらった資料がすごく役立ちました。
この写真は、熊谷恒子記念館のある坂です。記念館は長い休館中ですが、雰囲気のある建物です。大谷石の壁がある建物、好きです。
こちらも、私が歩いてみて、文士村らしいなと思った景色です。ゆるやかに曲がった坂と、垣根のある家が、いい感じです。
ここには地図が映っていますが、意外と町中に地図が少なく、かつ道は曲がっています。スマホと郷土博物館で手に入れた地図を見ながら歩きました。
こちらの階段にあるのは、衣巻省三さんの看板。この看板を見るまで存じ上げなかったのですが、「馬込の中でも貧乏の味を知らない唯一の文士」というのがいいなと思いました。本人も美青年、夫人も裕福な家の出で瀬の高い美人。夫妻は家でダンスパーテイーを開き、萩原朔太郎一家が通ってきたそうです。文士村の華やかさが伝わってきます。
こんな看板が、文士村のあちこちにあります。
西馬込は、文学の香りがあふれて、景色もいい散歩スポットです。
じゅん散歩を見て気になったら、ぜひ訪ねてみてください。
ちなみに「馬込文士村へようこそ」のサイトは、散歩マップや文士情報が豊富で充実しています。